心の肥やしに
冬が深まって参りました。どうもご無沙汰しております。
布団の中の優しい世界から 毎朝抜け出せずにいる泉です。
サンタさん、おおきなストーブをください。灯油を宅配してください。
さて今日は私の趣味の1つである本のご紹介を。
もう結末が分かっているのに、何度も読み返してしまう本と出会えるのは とっても幸せなこと。
忙しさを言い訳に、今年は月に一冊ほどしか読めなかったくせに偉そうに言いますが 本、読もう(^ ^)!
そして本は絶対に紙派です。
ページをめくる質感、紙の匂い。時を経て褪せる色合い。古書の持つ佇まい。
本棚の前で 「これだ!」を見つけたときの気持ちは恋に似ています。
今年の1番を決めるならば、坂木司さんの短劇。
超短編集で、結末が分かると背筋がゾッとする物語が詰まっています。
短編集なら王道のヘミングウェイのキリマンジャロの雪や O•ヘンリーシリーズ(最後の一葉推しです)も好きですが 今回紹介した坂木さんの作品は、「超」短編であるということ。
そこに詰め込まれた濃厚さたるや。「そうきたか!」という、控えめに言って快感な裏切りを皆様にも味わってほしいなぁ。
銀座のとあるママは、ホステスに新聞を読めという理由をこう話すそうです。
新聞は、限られた小さな枠の中に必ず収めなくてはいけない。わかりやすく、正確に。
会話の引き出しを増やす為には言い回しを沢山持つことが必要だ。=それを効率よく鍛えられるのが新聞を読むことである。
活字には、活字の味があり 想像する余白が多い。
悲しい気持ちで読めば物語は冷たく感じ、嬉しい気持ちで読めば同じ本を読んでいても以前とはまた違った情景が見えるのです。
同じ本。歳を重ねてから開いたとき 全然違う話に感じたことはありませんか?
本は書いた人だけで完結するのではなく
読んだ人の数、その時の心情でどんどん変化していく。その中に、今の自分が居たりする。まるで宝探しのようです。
師走の忙しい時期ではありますが、皆さまも本屋さんで心の友を見つけてみては?😊
いずみ